読譜の練習のススメ

読譜がずっと弱くて、良い加減このままじゃまずいなと思い立ち数年前から少しづつですが読譜の練習を続けてきました。せっかくなので使った教本等をレビューしたいと思います。

 

 

ジャズで読譜力というとつまり初見力だと思いますが、初見は最初の一回しか発生しないため、読んだ譜面の量が大量じゃないと、そもそも初見自体の試行回数が凄く少ないと言う事になってしまいます。

ギタリストの場合始めたばかりの頃はピアノや管楽器と違って譜面を読んで音楽をやると言う事を基本的にやらない為に、例えばピアニストが小さい頃から簡単な練習曲の譜面を大量に読んできた様な過程がすっ飛んでいます。これによって初見の試行回数が圧倒的に少ない人が多数だと思われます。それによってそこそこギターが弾けるのに、譜面は全く読めない状態で、他の楽器の人の失笑を買う事になります。

読譜力=読譜量と良く言いますし、私も大体正しいと思いますので、とにかく適正な難易度の譜面を大量に読む、と言うのが練習の方針です。やり方としてはギリギリ初見で通せそうなテンポ設定をしてあとは間違えても止まらない、戻らない、2度弾かない。とにかくインテンポで読んで読譜量だけを稼いで行く。では教本レビューです。

まずは低難易度のエチュードが揃っているクラシックの教本から

 

カイザー 36の練習曲 第1集 Kayser  Etudes1

バイオリンで最初にやる教本らしいです。まずバイオリンは記譜上の音域がギターと似てて読みやすいです。簡単です。簡単ですが初見は最初の1回だけを思い返して心して弾きましょう。

 

カイザー 36の練習曲 第2集 Kayser Etude2

1よりちょっと難しくなる。

 

カイザー 36の練習曲 第3集 Kayser Etude3

結構ややこしい。テンポ遅くても落ちまくるんだったら、他のを先にやった方がいい。

 

ウォールファールト 60の練習曲 Wohlfart 60 etudes

これもバイオリンの教本です。Kayser3より簡単。

 

クロイツェル 42の練習曲 Kreutzer 42 Etudes

似たような難易度です。いや本当はアーティキュレーションとか色々あるんでしょうけど無視してますから(笑 多分KayserとWohfartの次くらいにやる本だと思われる。

 

フィオリロ 36の練習曲 Fiorillo 36 Studies or Caprices

ちょっと難しくなって、初見向きじゃない曲も増えてきた感じです。すんなり出来そうな曲が少ない。

 

ローデ 24のカプリス Rode 24 Caprices

難易度的にはフィオリロの次みたいですが、初見で弾くだけならこちらの方が簡単な気がします。

 

ドント 24の練習曲 Dont 24 etudes

これは結構難しい。バイオリンでは上級向けらしい。初見で弾くにはトリッキーなラインも多数ある。超スローでも初見で落ちまくるならちょっと後回しでも良いかも。ここまで来ると完全に曲として成立していて、人に聞かせられる感じです。

 

ケーラー 35の練習曲 Ernesto Koehler 35 Exercises

これはフルート向けの練習曲です。フルートはギターで弾くと音域高めになります。とにかく架線が多くて、高い音を読む練習になります。この本は比較的簡単。

 

アンデルセン フルートのための24の練習曲 op21 Andersen op21

これもフルート。バイオリンで言うドント位の難易度。初見だと落ちまくりました。これも曲として完成度高いです。

 

アンデルセン フルートのための24の練習曲 op15 Andersen op15

op21よりも難易度が高いです。初見用としては難易度高すぎかもしれませんが、ラインが綺麗で美しいです。

 

バッハ インベンション Bach Inventions

これは超有名なピアノのエチュードなんですが、基本的に右手パートと左手パートを分けて弾きます。左手パートはヘ音記号になりますがへ音も読めたほうがいいのでそのまま読みましょう。二人で弾くと面白いです。レッスン等でも生徒さんとやったりしました。

 

バッハ シンフォニア Bach Sinfonias

シンフォニアはインベンションの次にやる本って位置付けですが、結構難しくて初見向きなのは曲を選びますね。さすがに僕の場合演奏技術を初見力が追い越したりしないので、読めりゃあ技術的には弾けるラインである事が殆どなんですけどそれでもこの辺の難易度になると、技術的に難しいものも多くなります。それって言うのはBPM=40だったら初見で弾けるけど、80で弾こうと思うとかなり練習しないと弾けない難易度になるとかそういった事になります。

 

バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ Bach Violin Sonatas and Partitas BWV 1001-1006

これも初見って話でもありませんが、弾いてて面白い、読んでて楽しい事は間違いないです。ギター版に編曲されたものはベース音が付加されていたりして、譜読みには不向きになります。普通にバイオリン版を買ってそのまま読むのが良いですね。

 

以上クラシックの練習曲なんですけど、譜面はこのサイト

IMSLP

 

で検索すると全て無料で手に入ります。著作権がフリーになっている為です。探そうと思えばもっと膨大に譜面が存在していて、適切な難易度の譜面を大量に用意すると言う読譜の練習に最適ですね。しかしアップロードしてある譜面が昔の出版物だと古文書の様に書いてあると言うか、とにかく見づらくて小さかったりしてそれで難易度が高いものも多いです。なのでアマゾンとかで日本の新しい本を買うのも見やすくてオススメです。クラシックのエチュードは弾いていて面白いものも、つまらないものもありますが、基本的には読譜専用の教材なんかよりは音楽として成立しているものが多いと思います。

何故にクラシックギター用のエチュードを使わないのか?と言うのは、クラシックギターのテクニックはアルペジオや和音中心なので、基本単音のバイオリンやフルート辺りが望ましいって感じです、チェロも良いけど基本ヘ音記号なので他の楽器用に移調したものじゃないと使えない、そうなると数があんまり無いって感じです。

 

 

以下、クラシック以外の教材

 

Melodic Rhythm for Guitar

バークリーの先生が出してる読譜の本。私はレッスンで生徒さんに必須項目にしている本の為、ほぼ覚えてるレベルでコスっていますが、読譜の教材やりたくて一冊め何か無いですか?の場合はこれがオススメです。コードとメロディーのデュオ形式で演奏可能。

 

Reading Studies for Guitar

同様の本、2冊目はこれやるのがオススメ。読譜としてはこちらの方が難しい。メロディーとも言える様な、言えない様な音列でいわゆる読譜の教材とはこれ、と言う本ですね。先の一冊目と合わせて読譜って言うけど、運指とかどうすんのよ?と言う人もこの2冊は運指の指定もありますので、一度この本通りにやってみるのが良いかもしれません。

 

Advance Reading Studies Guitar

上記2冊よりは大分難易度上がっちゃう。これやる前に何か挟んだ方が難易度的には適切です。MelodicとReadingを何周か回していても、これを初見はちょっと厳しいはずです。3冊めには向いてない。

 

The rhythm bible

なんの理屈もなく、ひたすらリズム譜が並んでいる本です。4小節のリズム譜がなんと1090個。いやらしいシンコペを延々とやっつけて行く事になります。リズム譜なので同じ音でもいいし、スケールでもいいし、循環とかでコード弾いてもいいしとアレンジしやすい、何回も回しやすい。なんならギター無くても良いので何処でも出来ます。こんだけ量あるとさすがに覚えるって事もありませんでした。リズム譜の読譜を鍛える本ですね。

 

ジャズコンセプション Jazz Conception

ラインが良く練られていて良い本です。初見って事じゃなくても凄く良いラインです。さすがに普通のジャズのソロなので初見だと難しいものもありますが、この位のジャズのアドリブラインをテンポを落とさずアーティキュレーションも良い感じで初見で読めるってのが私が目標として設定しているレベルになります。

 

チャーリーパーカー オムニブック Charlie Parker Omni Book

オムニを初見とか冗談でしょ!と昔なら必ず思ったと思いますが、ダブルタイムや難しい譜割りがある曲以外は普通に八分音符の羅列なので、テンポを落とせば初見でも演奏可能です。ジャズの聖典。

 

こんな所を使用しました。
三ヶ月以上経って忘れた頃にテンポをちょっと上げたりして二週目に入れます。さすがに3周すると部分的には覚えてなくても、なんとなくこんなんだったかな?位は覚えてるので、初見としての効果は薄れているかも。なんとなくでもメロディの傾向が掴めてるだけでも初見の難易度的にはちょっと下がる感じがありました。クラシックのエチュードはギター向きじゃないのもあるので、そうゆうのはどんどん飛ばしています。とにかくインテンポで読む量を増やすのが目的。飛ばした奴は2周以降にまた挑戦してみると、今度はすんなり読めたり。難易度的にはBPM=40位でも落ちまくったら、どんどん後回しにしましょう。

 

と言う事で読譜頑張りましょう!